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店長日記
カービング新作
2019年06月13日
昨夜、閉店前。
仲良しのお客さまが「ママ、前で人が倒れてるよ!」と飛びこんできたので
外に出てみると、歩道と車道の段差のあたりで、中年男性が横たわり膝から血を流しています
傍にサラリーマン風男性と、別に自転車の女性もいます
大丈夫ですか? と声をかけると、どうやら酔っ払ってるご様子。
サラリーマン男性も通りすがりの方のようです
頭打ってない? と聞いても、何やらふにゃふにゃと謝るばかり。
ここに寝てたら車来るし危ないよ、と言っても動く気配なし。
仕方なくおまわりさんを呼ぶことに。
おまわりさんが来るまで、危ないので主人が様子を窺っていると
「えらい迷惑かけてすんません・・・あ、おたく知ってます。いつもテレビで観てます」って
誰と間違ってる? 笑
しばらくしておまわりさん到着、押し問答の末、家まで送っていくことになったようで
おまわりさんに連れられて、ふらつきながら歩く後ろ姿を見ながら、とりあえずひと安心。

今読んでいる、内田樹さんの著書「困難な成熟」に贈与論について出てくるのですが、
日常の中のあらゆる場面で人は、贈与のやりとりをしている。
贈与というのはモノだけではなく、例えば挨拶だったり、ちょっとした心遣いだったり。
そういったやりとりの中にこそ、人間の「生きている実感」がある、というもの。
さっきの、酔っ払いに立ち止まるサラリーマン男性。
通りすぎることだってできるのに、足を止めて寄り添っていた。
その姿を見た時に、この贈与論を思いました。
酔いつぶれるほどに何か嫌なことがあったのかもしれない彼が、
酔いが覚めた時に、ふと自分を気にかけてくれた人がいたことを思い出してくれたらよいな、なんて。

そんなふうに考えると、見慣れた日常の中にもたくさんの贈り物をもらっていると気づくことができて
ちょっぴり幸せな気持ちになれたりするものです
その贈与論の中で、ユーミンの「やさしさに包まれたなら」の一節が取り上げられています
「カーテンを開いて、静かな木漏れ日のやさしさに包まれたなら、きっと、目に映るすべてのことは、メッセージ」
ユーミンは40年以上前にこのことを歌にしているんですね、おそるべし。

話が長くなりました

今日はお客さまが、プリザのバラを新調されたいとご持参されました
鮮やかなブルーを入れて。



カービング新作。










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